2018.03.02
私たちの脳はどのような活動、または考えをするかによって毎回異なる部分を使用します。例えば大脳辺緑系は私たちの感情をコントロールし、小脳は運動活動をコントロールします。言語活動も同じように大脳に位置する言語中枢をメインとして色々な脳の部位が関わってきます。言語中枢は部位によって運動性言語中枢と感覚性言語中枢に分けられます。それぞれの役割は次の通りです。
言語に関わる他の部位:
もともとはこれらの部位だけが語学の習得に関わっていると知られていましたが、最近の研究によると大脳基底核といった(もともとは記憶と予測に関する運動を調整)部位や運動神経をコントロールする小脳も語学と深い結びつきがあるとのことです。
バイリンガルと脳の働き
バイリンガルやたくさんの言語を使いこなす人である場合、一つの言語しか知らない人よりも脳の言語に関わる部分が広い範囲で活性化されているといった研究結果があります。特にバイリンガルの中でも幼い年に言語を習得したほうがその範囲が広いそうです。だからといって遅くに(一般的に12歳)新しい言語を習得した人のほうが脳の習得能力が衰えるわけではありません。完璧な発音を得るのは多少難しいものの、遅くに学習してもネイティブのレベルに達する人も多いのです。
また、同じバイリンガルでも話せる二つの言語によって脳が活性化される部位が違うといった考えもあります。英語と日本を使うバイリンガルは脳内で二か所の部位が使用される反面、日本語と韓国語、またはロシア語とブルガリア語を使うバイリンガルは脳内でほとんど同じ場所を使っているのだそうです。ただ場所が完全に一致するのではなく、語順などが一緒のため使われる場所が一部“かぶる”といったのが最近の解釈です。
このように脳には語学を担当する特別な場所が存在するといったことから、それだけ語学が人類にとって重要な学問であることが分かりますね。バイリンガルや二つより多くの言語ができる人々の脳に対する研究データはまだ少ないものの、非常に興味深い結果が出ているので、今後の新しい発見が期待出来ます。
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