ブログ

blog
医学

2018.07.09

抗インフルエンザ薬

冬になると流行する病気の中の一つがインフルエンザです。子供の頃に学校で予防接種を受けたことのある方も多いでしょう。インフルエンザは高熱、頭痛、筋肉痛や普通の風邪の症状を伴い、急激な発病を特徴とします。そんなインフルエンザと戦ってくれる重要な薬が抗インフルエンザ薬です。抗インフルエンザ薬にも色々な種類があり、最近、新しく出たものもあります。今回はその種類と違いを見てみましょう。

抗インフルエンザ薬のしくみ

抗インフルエンザ薬の大半はインフルエンザウイルスの表面にあるノイラミターゼの放出を止め、ウイルスの増殖を防ぎます。細胞内に増えたウイルスが外に出るのを防ぐということですね。多くの抗インフルエンザ薬はA型・B型の両方に効果的で、これはどちらもノイラミターゼが原因であることが理由だそうです。意外なことに抗インフルエンザ薬はインフルエンザの予防にも効果的で、感染者との接触後、48時間以内に服用することが勧められています。服用法も多様で、飲み薬だけでなく吸入薬や点滴の状態のものが存在します。

抗インフルエンザ薬の種類・特徴

タミフル

インフルエンザに一番多い比率で処方される薬であり、幼児(生後2週目)から高年齢の患者まで服用が可能です。A型・B型両方の治療に使われ、粉末のものもあります。ただ、一部の副作用として意識の不安定感、異常行動を起こしたりする場合もあるため注意が必要だそうです。医師に指示された期間と服用法を正確に守ることが大切とされています。

リレンザ

吸入薬の形で服用する抗インフルエンザ薬であり、幼児にも処方されますが、ちゃんとした吸入が可能な幼児に限ります。A型・B型両方の治療に使われるだけでなく、タミフルでは治療が難しい一部の鳥インフルエンザにも効果があるため、タミフル耐性ウイルスが出現した万が一の場合に日本で備蓄をしているそうです。(厚生労働省の資料)

ゾフルーザ

最近、新たに注目を集めている抗インフルエンザ薬としてゾフルーザがあります。ゾフルーザはタミフルやリレンザと違い、細胞自体の中でウイルスが増加することを防止します。このような種類の薬品を「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤」と言い、一度だけの服用が必要とされるそうです。A型・B型両方と鳥インフルエンザの治療にも効果的で、体重が10㎏を超えた子供でも服用が可能だそうです。

インフルエンザは薬でも予防できますが、日常の小さな予防に対する心がけも非常に重要です。手をよく洗い、マスクをして予防を頑張ってみましょう。

参考:

厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/090217keikaku-06.pdf pp.85

Edition JP: https://www.huffingtonpost.jp/2018/02/27/1kainomudakenoinfurushinyakuzofuruzattedonnakusuri-ishinikiita_a_23369220/

トップに戻る

Cambridge, England

Cambridge, England

Tokyo, Japan

Tokyo, Japan