2018.02.19
世界各国の気候は緯度の影響を大きく受けます。熱帯に属する地域は夏しかなく、寒帯に位置する地域は冬しかないのです。四季が存在する主な国は中緯度に属し、日本はその中でも温帯に位置するため穏やかでくっきりとした季節の変化が現れます。
季節変化は昔から色々な行事を通してお祝いされていて、日本の文化を豊かにする大切な要素であるともいえます。
花見 ―春
‘桜’は日本で最もなじみのある花の中の一つであり、その満開した姿を眺めながら祝う風習はなんとおよそ平安時代から存在するものだそうです。一般的に桜は三月から四月にかけて満開し、その美しさを心に刻むべく日本人だけでなく多くの外国人も日本に訪れます。ニュースでも「桜前線」を通して各地域でいつ桜が咲くか報道するほど、花見は日本では重要なイベントと考慮されています。また、花見文化は韓国や台湾でも存在しているそうです。
七夕 -夏
七夕は奈良時代に中国から伝わった文化で、日本だけでなく台湾、ベトナム、韓国でもお祝いされる行事です。起源はほとんど同じですが国によって七夕の日を過ごす風習は異なります。日本では短冊に願いを書いて竹に結び、七月七日に燃やすと願いが叶うと信じられている反面、最近、台湾では単純にバレンタインデーのように男女がプレゼント交換をする日と考えられています。
お月見 ―秋
お月見は9月に月を眺める行事で、毎年、日にちが異なります。その理由は月の満ち欠けを考慮した旧暦を使うからであって、年により全くランダムな日にちが名月と定められます。名月の日にはサトイモやお団子をお供えして月を眺めることが一般的です。この風習も、もともとは中国でサトイモの収穫を祝うことから始まったのだという説があります。外国ではアジア圏を主にお祝いされています。
節分 ―冬
毎年2月3日は日本で「節分の日」とされていて、「鬼は外、福は内」と言いながら豆をまく風習がありますね。もともと中国から平安時代に伝わった行事であり、‘季節の分かれ目’に邪気が生じるためそれを追い払うように‘魔除け効果のある穀物’をまかなくてはならないという信念が由来しています。この時、魔除け効果のある穀物はお払いが行われた大豆(炒り豆)を意味します。豆まきを行う国は日本のほかに存在しませんが、厄払いは多くの国で行われます。例えば、エジプトでは4年ごとに厄年が訪れると信じられていて、厄払いの方法として老人から布をもらい、それをもって歩けば魔除けができると信じられています。またブルガリアでは目を三回洗ったり、燃えているマッチを水の中に落として魔除けを行います。
日本は他にもたくさんの四季による行事があります。ほかの国と比べてみると比較的アジア圏に似たような行事が多く、由来もほとんど同じだという事が分かります。節分のような場合、風習は全く異なっても、もともとの目的とされる魔除けを行う国は非常に多いことから、やはり世界中の人々は同じような考えや信念を持っていると考えられますね。
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