2017.05.17
慣用句とは、全く違う意味を持った二つ以上の言葉が一つの意味を表す単語または文章になるものを言います。慣用句はことわざと良く間違われがちですが、それぞれを区別出来る一番の特徴はやはり独立語として使えるかどうかです。ことわざは独立語として使えますが慣用句は使えません。たまご翻訳ではこういった微妙な言葉使いも日本語ネイティブのバイリンガルとして深くわかり切った方々が翻訳を提供いたしいます。そこで英語でも適切なMETAPHORまたはSIMILEがあれば使うように心掛けています。
A:それってまさに‘開いた口へ牡丹餅’ですね。
→ かっこを使って表現できると言うのもことわざの特徴です。
A:事故を目の前で目撃し、腰を抜かした。
→ ‘びっくりする’と同様の意味で使われ、文章によって形が変わります。
また、慣用句は体の一部を使った表現が非常に多いです。
頭にくる → 怒り、カッとなる。
A:田中さん、車に傷をつけられたと聞きましたが。
B:まったく頭にきます。
A: Mr Tanaka, I heard that someone scratched your car?
B: Yes, I’m mad about that.
顔が広い → 人脈の範囲が広く、知り合いが多い。
彼女はピアニストとして日本で顔が広い。
She is a famous pianist in Japan.
眉をひそめる → 不快なことや心配事のあるさま。
彼は今回の試験予定日を見て眉をひそめた。
He felt worried after seeing the exam schedule.
目がない → 無我夢中になるほど好きである。
妻は花に目がありません。
My wife is very fond of flowers.
鼻が高い → 何かを誇りに思う
新しい家を建てた彼は今鼻が高い。
He is very proud of his new house.
口が軽い → 誰かの秘密や隠し事を簡単に他人に言う。
A:今回の出来事、中野さんにも話しましょうかね?
B:彼は口が軽いから、やめておきましょう。
A: Do you think we need to tell Mr. Nakano what happened?
B: No, we best not say anything – he can’t keep secrets.
耳にたこが出来る → 同じ話を何度も聞かされる。
A:ゆうこ、今回のテストがんばるんだよ。
B:分かってるよ。もう、耳にたこが出来そう!
A: Yuko, please do your best in the exam.
B: I know. I am sick of hearing that all the time!
歯がたたない → 相手や何かに比べて非常に弱いため対抗できない。
今回の試験には歯がたたなかった。
I had no chance of doing well in this exam.
その他の体の部分を使った慣用句
腹が立つ →怒る。
彼女の無礼な態度に腹が立った。
I was irritated by her rude attitude.
肩を並べる → 能力や力が同等である。
このまま勉強すれば、私の成績も君のものと肩を並べることになるだろう。
If I carry on studying like this, my score should be on par with yours soon.
骨が折れる → 困難であり苦労が必要である。
彼女のわがままな態度には骨が折れる。
I’m getting fed up with her selfishness.
血の気が引く(身の毛がよだつ) → あまりの怖さに皮膚や顔の色が青ざめる。(全身の毛が立つ。)
彼を目にした時、全身の血の気が引く(身の毛がよだつ)のを感じた。
When I saw him, my blood drained from my face.
このように慣用句には色々な表現があります。翻訳をする時はことわざより慣用句が一般生活に使われる場合が多いため、慣用句の翻訳をする事が多いでしょう。ただし、慣用句は一つ一つが固定した意味を持っているため、正確な意味を承知の上に翻訳をする必要があります。また、慣用句は独立語ではないため、文章の中でどのような品詞として使えば良いのかを判断するのもポイントです。
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